
『地獄に堕(お)ちないための言葉』
⑥地獄には、犯罪者の権化(ごんげ)のような、罰(ばっ)せられている鬼と、仏法護持(ぶっぽうごじ)をしている鬼とがいるのだ。後者は仏の御使いである。
鬼には二種類の鬼、つまり、良い鬼と悪い鬼がいます。良い鬼は仏の使いです。悪い鬼は地上で極悪非道の犯罪者とかだったんでしょうね、たぶん。
⑦仏教では、地獄も仏法真理、因果の理法が張り巡らされていると考えるのだ。
因果の理法は仏教の根幹です。
善因善果(ぜんいんぜんか)
悪因悪果(あくいんあっか)
自因自果(じいんじか)
よいことをすればよいことが、
悪いことをすれば、悪いことが、
すべて自分のしたことは自分に返ってきます。
この世は修行場なので、この世で悪いことをすれば、死後は地獄で苦しまなければなりません。その反対にこの世でよいことをすれば、死後は、天国で幸せに生きられます。すべて因果応報(いんがおうほう)ということです。
⑧善因善果、悪因悪果は、この世で実現するほうがよい。それが完結しない世の中となると、地獄界が増大する。
悪党はこの世で罰(ばつ)を受けるべきですね。悪党が罰せられるということは、悪党が悪の報いを受けたということです。時々、悪党なのに、この地上で、何の悪い報いも受けない人間がいます。その場合は、地獄に堕ちて、たっぷりと自分のおかした悪の報いを受けることになります。つまり、悪党がこの世で罰せられないと、死後、その悪党は地獄に堕ちるので、地獄人口が増大し、地獄界が拡大してしまいます。地獄界の増大を防ぐためには、地上に仏法真理を広めるしかありません。地獄界の拡大を防ぐために、一人一人が地上に仏法真理を広めるべく努力しなければなりません。
⑨実在世界の法則は、与える者は与えられ、奪う者は奪われるということである。
与えるものは与えられ、奪うものは奪われる、与えれば与えるほど与えられ、奪えば奪うほど奪われる、これは永遠の真理です。
⑩だから、与える愛で損をする者はなく、他人をだまして、奪って得をする者はないのである。
与える者は与えられ、奪う者は奪われるので、愛を他人に与えれば与えるほど、自分にもまた愛が与えられます。
時々、詐欺師が他人から大金をだまし取るという事件かありますが、その詐欺師は一時、大金を手にしますが、その後、警察に捕まるとか、ひどい目に合うことがほとんどです。最悪の場合、殺されることもあります。奪う者は奪われる、ということで、自分の一番大切な身体を奪われるというわけです。もちろん、こういう詐欺師は、死後、暗黒の地獄に堕ちて、長期間、すさまじい拷問(ごうもん)を味わうことになります。