商いは牛の涎
【読み】
あきないはうしのよだれ
【意味】
商いは牛の涎とは、商売をするには、せっかちであってはならず、気長に辛抱強く続けるべきであるということ。
【注釈】
商売をするには、一時に大もうけをしようとすれば失敗するものだから、牛の涎のように細く長く切れ目なく気長に続けねばならないという意。
「商人(あきんど)は牛の涎」ともいう。
故事ことわざ辞典
『商いは牛のよだれ』とは、商売とは、牛のよだれのように小さな利益を根気よく、また、忍耐強く、大きな利益にしていくということわざです。
一攫千金をねらうとほとんど失敗します。
商いの基本は、小さな結果を努力して積み重ねて、時間をかけて大きな成果にしていくという地味で根気のいる作業が必要です。
これを二宮尊徳は「積小為大(せきしょういだい)」といっています。
“積小為大”(せきしょういだい)とは、江戸時代の思想家、農政家の二宮尊徳の言葉です。 原文は、「小を積めば、則ち大と為る」(『報徳記』)。 「小さい事が積み重なって大きな事になる。 だから、大きな事を成し遂げようと思うなら、小さい事をおろそかにしてはいけない」という意味です。
これは商売だけではありません。
何にしても、根気よく小さな成果を蓄積して、努力していく必要があるのです。
一度に大きな成果を狙うと、ほとんどの場合、失敗します。
うまくいったとしても、またたく間になくなってしまいます。
下積みの大切さをも物語っていることわざです。
何かをするときに、一番大切なのは忍耐と根気です。
普通なら根気が続かず、やめてしまうようなことを、あきらめないで続けたために、成功した人が数多くいます。
忍耐と根気の価値を再認識してください。
絶対にあきらめずに、コツコツと努力を積み重ねれば、成功する可能性が高まります。