ビジネスに役立つ心理学

絶対に見ないでください!-カリギュラ効果とは?

絶対に見ないでください!とタイトルに書きましたが、絶対に見ないでください!と書いていると思わず見たくなってしまったのではないでしょうか?実は、これがカリギュラ効果と呼ばれているものなのです。

カリギュラ効果とは、禁止されると逆にそれをやってみたくなるという人間心理です。

人は「絶対に見ないでください」と言われると、逆に見たくなってしまいます。

よく、禁断の○○とかありますよね。それを見ると、ちょっと見たくなりませんか?そういうことです。また、立入禁止の場所があったりすると、逆に入ってみたくなってしまうということもあると思います。

人間、だれしも、へそ曲がりの面がありますので、禁止されることによって、そのへそ曲がりの面が刺激されるのかもしれません。

さて、「鶴の恩返し」という日本の昔話がありますが、人にばけた鶴が、じいさんばあさんに「絶対にあけてはいけません」と言っておいたのに、おじいさんが戸をあけてしまい、鶴であることがバレるという話です。この昔話は、カリギュラ効果についての話でもあります。

"つるのおんがえし" を YouTube で見る

カリギュラは、悪逆非道で有名なローマ皇帝です。カリギュラ皇帝はひどい皇帝で、酒池肉林はするは、残酷な処刑はするは、と悪い意味で歴史に残る悪い皇帝です。

かつて、カリギュラ皇帝の映画が製作されたのですが、すさまじく残虐な内容だったので、一部地域で公開禁止になりました。

すると、上映が禁止されていなかった他の映画館に入場者が押し寄せてしまい、パニックになり、当時は、すごい話題になったそうです。ということで、この心理は、カリギュラ効果と呼ばれるようになりました。

カリギュラ効果は、よく、CMなどでも使われています。また、インターネット広告でも、よく、「決して見ないでください」とか、「今すぐ戻るボタンを押して戻ってください」とか「買ってはいけません」とか「クリックしてはいけません」などといった広告を見かけると思います。

このような広告は、すべて、カリギュラ効果をねらっています。このカリギュラ効果を使って効果的な広告、宣伝ができます。

オウンドメディア、メルマガ、Webサイト、ブログ、ホームページ、パンフ、カタログなどに、「絶対に見ないでください」とか「絶対に買ってはいけません」とか「絶対にクリックしてはいけません」などといったコピーを使用してみてください。

すると、カリギュラ効果により、逆にクリック数や閲覧者や購入者が増えます。

人はだれでも、禁止されると逆にやってみたくなるというへそ曲がりの心を内に秘めているのです。

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